イチゴごろごろ、ベリーな酸っぱさと砂糖のコクを楽しむ
今回は、資生堂パーラーのケーキをたんまり食べたので4つの記事に分けて、感想を記録します。
ところは伊勢丹新宿店。
和菓子やお弁当などを買ってホクホク顔。あとはパンでも買って帰るかーとデパ地下をうろついていた私なのですが、気づいたら大きな紙袋を抱えていました。
だってなんか、かわいいなあ、と。
現実的な理由もあります。
今日は、友人が遊びにくる日。
一緒に食べてくれるから、チャンスなんです。
そう、常日頃、一人前の食事を作り、一人前のお菓子を買って食べる人間にとって、ケーキを一度にごっそり4つも買うことができるのは晴れ晴れとした非日常の喜び。
私、本当はいつも、ケーキはいっぱい多種類を買って大きな箱で持ち帰りたいんですよね。
和菓子だって、本当は「これと、その右のもの。それぞれ3つづつお願いします」みたいな買い方をしたい。
どら焼きを10個入りの箱で買いたい。
ミスドでドーナツをいっぱい買った人の証、あの横長の箱が格好いい。
ケンタだってチキンバーレルの……昭和の大家族は遠くになりにけり。
ほら、素敵でしょー。
せっかくですし、ひとつひとつ記事にしましょう。
今記事は……。
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資生堂パーラー
ショートケーキ
670円
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これ。
ショートケーキの感想を書き留めることにします。
うん。
美しい。
やはり資生堂パーラーは美の殿堂。
てっぺんには計3つのイチゴが美しき対称形で配置されてます。
その美しいケーキにフォークを入れます。
グググッ。
あはは。
イチゴがー。
イチゴがゴロゴロと飛び出てきますよ。
笑っちゃうほどいっぱいです。
いただきまーす。
ん、うん、すっきりおいしい。
おいしい、おいしい。
上部のイチゴは甘みが強く、サイズもかなり大きいものでしたが、ケーキ内部のものは種類・品種がぜんぜん違う様子。
中心部にはゴロリと中くらいサイズのイチゴ。
逆に、外側に面しているところには小さめなイチゴ。
どっちも、とびきり酸っぱくてフレッシュな香り。
んー。そうそう。
ケーキのイチゴはこの酸味と風味こそが大切ですよね。
しかも小さいイチゴは果肉がしっかりしていて繊維感に富んでいる感じ。
なんというか、ラズベリーとかクランベリーとかブルーベリーとか、ああいうのに近い使い方。
うん、そうだよね、イチゴだってストロベリーだもんね。なのに、イチゴがベリーだってことを私、普段忘れているわーと思わされました。
3種のイチゴを口中で味わい分けてみたりしてたらあっという間に半分ほどが消えてしまいました。
めちゃ茶色い。
和三盆っぽい独特な砂糖のコクを感じます。
そしてけっこう甘い。
キュッとしたフルーティな酸も感じます。
スポンジと生クリームの間に、あまり色のないイチゴシロップをたっぷり染み込ませているのでしょう。
乳脂肪分の高さをビンビンに感じる生クリームは砂糖控えめで、これまたどっしりとしたコクの強さが印象的です。
このクリームとイチゴが甘さ控えめなのに対し、スポンジの糖度がグイグイ前に出る。
で、全体を引っぱる。
塩の効きが弱いステーキが食べづらいのと同様、洋菓子もある程度甘いほうが喉通りが良いのは自明のこと。
甘いスポンジと甘み控えめなクリーム&イチゴ部分のグラデーションを楽しませながらも、全体の印象を、その「ある程度甘い」に丁度よく着地させるのが匠の技なんでしょうね。
はー。ショートケーキという名の商品は世にありふれているけれども、どれもこれもぜんぜん違うケーキなんだなあ。
そう感嘆せざるをえません。
幾通りもの、おいしいバランスのなかから選び出された、このケーキのためだけのおいしいバランス。
すごいなあ。他のケーキも楽しみになってきましたよ。
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「資生堂パーラー」(しせいどうぱーらー)
あの資生堂(化粧品の!)が運営するレストラン・喫茶・菓子販売のブランドです。
銀座の資生堂店舗内のソーダー売り場としてスタート。
業態をどんどん変化させていきつつも、ソーダ、アイスクリーム、そして洋食屋さんとして地位を不動のものとし、今に至ります。
銀座8丁目の資生堂ビルといえば、古き良き美食の殿堂!
ビル1階のお菓子売り場は超おしゃれだし、3階のカフェはイチゴの季節にはみんな行列を作ってパフェを食べに行きます。さらに4〜5階は、まさに憧れレストラン。池波正太郎の名前を出すまでもなく、銀座を闊歩するモボ・モガの巣窟(笑)として、めちゃ有名ですよね。
そんな資生堂パーラーが繰り出すお菓子はそれこそモダンな味わい。東京土産としても抜群の実力を誇ります。
https://parlour.shiseido.co.jp/
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